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教科書を読めない!

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リーディングスキルテスト(RST)とは人が初めて読む文章や図表の意味をどれだけ早く、正確に理解できるかを科学的に判断するテストです。

東大入試に挑戦する人工知能開発プロジェクト「ロボットは東大に入れるか」(俗称 東ロボ君)の代表を務める国立情報学研究所の新井紀子教授が、人間が文章を読む過程を分析するために昨年度実施した中高生対象のテストです。

≪例題1≫  オーストリア、次いでチェコスロバキア西部を併合し たドイツは、それまで対立していたソ連と独ソ不可侵 条約を結んだうえで、1939年9月、ポーランドに侵攻 した。
ポーランドに侵攻したのは、(   )である。 【東京書籍 中学校教科書 新しい歴史】
A オーストリア  B チェコスロバキア  C ドイツ  D ソ連

≪例題2≫アミラーゼという酵素はグルコースがつながってでき たデンプンを分解するが、同じグルコースからできて いても、形が違うセルロースは分解できない。
セルロースは(  )と形が違う。 【東京書籍 高校生物基礎教科書 新編・生物基礎】
A デンプン B アミラーゼ C グルコース D 酵素

正解 例題1 Cドイツ    正答率 中学生:83% 高校生:98%
正解 例題2 A デンプン 正答率 中学生:14% 高校生:33%

問題として読んでこの正答率ですから、教科書の中の文章として読むと誤読はさらにふえると思います。

AI(人工知能)は前後の文脈を踏まえて言葉を穴埋めするのが苦手で、人間がAIと違うのは高度な読解力があること。読解力は、AIやロボットと将来仕事を分け合う可能性のある子供たちにとって、何より大切だ。 とあります。

文章を正式に読み解く力はAIと仕事を分けるという以前に生きていくために最も必要な能力だと思います。

英語教育、プログラミング教育よりも先にやるべきことだと思うのですが。